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雑学

1月1日が決まった理由は?

投稿日:2016年11月26日 更新日:

1月1日がどうして1月1日になっているのか疑問に思ったことないですか。

1月1日は新年の始まりですから特別な理由があるような感じがします。

しかし、詳しいカレンダーを見ても1月1日は新年の最初の日だというだけで他に特別な日ではないようです。

旧暦では月の見え方を基準にしているので毎月1日は月が新月の日を1日にしています。

冬至春分などは二十四節気と言って1年を24等分して気候を表現したようなものです。太陽暦も同じような考えのもとに作られています。

二十四節気についてはこちらで詳しく説明しています。
二十四節気

今使われている暦の1月1日にそのどちらにも当てはまりません。

今使われている暦はグレゴリウス暦といったものでローマ作られた暦です。

グレゴリウス暦の出来た歴史などを調べていく必要がありますね。


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グレゴリウス暦の歴史

暦には大昔、各地で独自の暦が作られました。

どこの国でも気候は1年を周期に繰り返しています。
毎年、同じ厚さや寒さがやってきます。

昼が一番短い日は12月22日ころに毎年必ずやってきます。

農業をする為の目安にするために1年を振り分け名前を付けたのが暦の始まりです。

ロムルス暦

紀元前750年ころローマが出来たときに古代ギリシャの太陰暦を基に作られた暦を当時の王ロムルスの名前をとってロムルス暦と言います。

ロムルス暦は現在の3月から12月の10か月しか設定していませんでした。

ロムルス暦

月名 語源、意味 日数 当時の月 現在の月
Martius(マルティウス) 軍神マルス 31日 1月 3月
Aprilis(アプリーリス) 美の女神ウェヌス 30日 2月 4月
Maius(マーイウス) 豊穣の女神マイア 31日 3月 5月
Junius(ユーニウス) 結婚生活を守護する女神ユーノー 30日 4月 6月
Quintilis?(クィーンティーリス) 5番目の月 31日 5月 7月
Sextilis(セクスティーリス) 6番目の月 30日 6月 8月
September(セプテンベル) 7番目の月 30日 7月 9月
October(オクトーベル) 8番目の月 31日 8月 10月
November(ノウェンベル) 9番目の月 30日 9月 11月
December(デケンベル) 10番目の月 30日 10月 12月

1年が304日になり2か月ほどの空白があったのはこの時期には農業していなかったので決めてなかったのです。

暦の始まりにもきまりはなく王様が春を感じて「今日からMartius (マルティウス)だ」というように宣言していたそうです。

ヌマ暦

2代目の国王ヌマ・ポンピリウスは、60日ほども月がないのはおかしいと思ったかどうかはしりませんが、元の暦に

Januarius(ヤーヌアーリウス)=1月(29日Februarius(フェブルアーリウス)=2月(28日)を加え30日の月をすべて29日に変えて作りなおしました。

すると1年が355日になるので2年に1度2月を23日にして翌月にMercedinus(メルケディヌス)を27日か28日にして閏月を作りました。

ヌマ暦(普通年)

月名 語源 日数 現在の月
Martius(マルティウス) 軍神マルス 31日 1月 3月
Aprilis(アプリーリス) 美の女神ウェヌス 29日 2月 4月
Maius(マーイウス) 豊穣の女神マイア 31日 3月 5月
Junius(ユーニウス) 結婚生活を守護する女神ユーノー 29日 4月 6月
Quintilis(クィーンティーリス) 5番目の月 31日 5月 7月
Sextilis(セクスティーリス) 6番目の月 29日 6月 8月
September(セプテンベル) 7番目の月 29日 7月 9月
October(オクトーベル) 8番目の月 31日 8月 10月
November(ノウェンベル) 9番目の月 29日 9月 11月
December(デケンベル) 10番目の月 29日 10月 12月
Januarius(ヤーヌアーリウス) 時の神ヤヌス 29日 11月 1月
Februarius(フェブルアーリウス) 浄罪の月 28日 12月 2月

ヌマ暦(閏年)

月名 語源 日数 現在の月
Martius(マルティウス) 軍神マルス 31日 1月 3月
Aprilis(アプリーリス) 美の女神ウェヌス 23日 2月 4月
Mercedinus(メルケディヌス) 27日
Maius(マーイウス) 豊穣の女神マイア 31日 3月 5月
Junius(ユーニウス) 結婚生活を守護する女神ユーノー 29日 4月 6月
Quintilis(クィーンティーリス) 5番目の月 31日 5月 7月
Sextilis?(セクスティーリス) 6番目の月 29日 6月 8月
September(セプテンベル) 7番目の月 29日 7月 9月
October(オクトーベル) 8番目の月 31日 8月 10月
November(ノウェンベル) 9番目の月 29日 9月 11月
December(デケンベル) 10番目の月 29日 10月 12月
Januarius(ヤーヌアーリウス) 時の神ヤヌス 29日 11月 1月
Februarius(フェブルアーリウス) 浄罪の月 28日 12月 2月

しかしこれでも年数がたつとずれが生じてきます。
現在の暦は1年間が365日で4年に1度366日です。4年間で1461日になるに対して
ヌマ暦では閏月を27日にしても1462日になり4年で1日ずれてきます。

閏月を入れる考え方は日本の旧暦の太陰太陽暦の考えと似ていますね。

ユリウス暦

それから約700年後ユリウス・カエサル(英語読みでジュリアス・シーザー)(紀元前100年~紀元前44年3月15日)が暦を変えました。
ユリウス・カエサルはエジプトの天文学者ソシゲネスをよび暦を作らせました。
それをユリウス暦といいます。
紀元前45年1月1日から実施されました。

ユリウス・カエサルは軍人で他国との戦いで勝利して独裁官となりローマで強い権限を握っていた人物です。

ユリウス暦は、太陽の周期に基づいて作られました。

太陽暦の起源

紀元前5000年ころ太陽暦は古代エジプトで発明されたと言われています。
エジプトはナイル川と生活が密接な関係にあり定期的に氾濫が起きてそれを事前に知ることが被害を小さくすることが出来ます。

そこで観察していると毎年同じ時期に氾濫が起きることが分かりました。

いろいろ調べていくうちに日の出の直前ににシリウス(星)が上がる時がナイル川の氾濫の始まりだと気が付きました。

これを機会に太陽の観測が始まったのが太陽暦の起源です。

1年を365日として4年に1度2月を1日増やし366日の閏年を設けました。
Januarius(ヤーヌアーリウス)を1月にして奇数月を31日にし偶数月を30日にしました。

すると1年が366日になるので2月を1日少なくして29日にました。
2月はもともと(ヌマ暦)で単に最後の月だったという理由です。

それで4年に1度2月を30日にした閏年を設けました。

それと同時にユリウス・カエサルちなんで7月をJulius(ユリウス)と名付けました。

ユリウス暦

月名 語源 日数 現在の月
Januarius(ヤーヌアーリウス) 時の神ヤヌス 31日 1月 1月
Februarius(フェブルアーリウス) 浄罪の月 29日 2月 2月
Martius(マルティウス) 軍神マルス 31日 3月 3月
Aprilis(アプリーリス) 美の女神ウェヌス 30日 4月 4月
Maius(マーイウス) 豊穣の女神マイア 31日 5月 5月
Junius(ユーニウス) 結婚生活を守護する女神ユーノー 30日 6月 6月
Julius(ユリウス) ユリウス・カエサルの名 31日 7月 7月
Sextilis(セクスティーリス) 6番目の月 30日 8月 8月
September(セプテンベル) 7番目の月 31日 9月 9月
October(オクトーベル) 8番目の月 30日 10月 10月
November(ノウェンベル) 9番目の月 31日 11月 11月
December(デケンベル) 10番目の月 30日 12月 12月

ユリウス・カエサルの死後、誤って閏年を3年に1回に入れてしまったのでずれが生じました。

ローマ皇帝アウグストゥスは、それを修正するために3回閏日を設けずに調整しました。
紀元8年から閏年を4年に1度にもどしました。

それを功績に8月自分の名であるAugustusを8月の名称にしました。
また8月が30日であるのを嫌がり31日にして9月を30日、10月を31日、11月を30日、12月を31日に直しました。

すると1年が366日になるので2月を1日少なくして28日にしました。

アウグストゥスは、ユリウス・カエサルの養子でカエサルの死後後をついで内乱を勝ち抜きローマ帝国を築き初代ローマ帝国皇帝になった人物です。

キリスト教では復活祭は毎年春分の日の後の満月の次の日曜日と決めていました。
また、ユリウス暦では3月21日が春分の日と決まっていました。

ユリウス暦(アウグストゥス)

月名 語源 日数 現在の月
Januarius(ヤーヌアーリウス) 時の神ヤヌス 31日 1月 1月
Februarius(フェブルアーリウス) 浄罪の月 28日 2月 2月
Martius(マルティウス) 軍神マルス 31日 3月 3月
Aprilis(アプリーリス) 美の女神ウェヌス 30日 4月 4月
Maius(マーイウス) 豊穣の女神マイア 31日 5月 5月
Junius(ユーニウス) 結婚生活を守護する女神ユーノー 30日 6月 6月
Julius(ユリウス) 5番目の月 31日 7月 7月
Augustus(アウグストゥス) アウグストゥスの名 31日 8月 8月
September(セプテンベル) 7番目の月 30日 9月 9月
October?(オクトーベル) 8番目の月 31日 10月 10月
November(ノウェンベル) 9番目の月 30日 11月 11月
December(デケンベル) 10番目の月 31日 12月 12月

グレゴリオ暦

ユリウス暦は、正確でありましたが、それでも少しの誤差が生じて128年で1日のずれが生じてきます。

1582年ローマ教皇クレゴリウス13世が、それを訂正したのがグレゴリオ暦です。

ユリウス暦は、エジプトの天文学者が太陽暦に基づいて作っています。
エジプトは歴史が始まった時から太陽暦を使っていました。

太陽暦は、当時から太陽の角度を細かく計っていたのだと思います。
太陽横径もかなり正確にできたいたのではないでしょうか。

春分は太陽横径が0度の時なので太陽横径からみた春分とユリウス暦の3月21日は1500年もたつと10日のずれになります。

それで1582年4月4日の次の日を4月15日としてずれを直しました。

また、ずれないように閏月を西暦の4で割れる年を閏年にして100で割れる年を閏日を省き、400で割れる年を閏年に設定しました。
400年で97回になります。

これが現在の暦になります。

1月1日が決まった理由

昔から新年というのはあったのが分かります。

ロムルス暦では、王様が「今日からMartius (マルティウス)」だ」と宣言したときから元日(新年)になります。

ユリウス暦では、暦が開始された紀元前45年1月1日から1月1日が元日(新年)となります。

グレゴリオ暦も当然1月1日が元日(新年)です。
しかし、世界では新年が1月1日でないことも多くありました。

9月に新年があったり春分を新年であったり復活祭を新年としていました。

昔は、1月1日という日付は重要ではなく、春分や冬至、誕生祭や復活祭が重要だったのです。

1月1日が今の日になったのは、暦の歴史をみると春分の日が基になっています。

春分の日が3月21日なので1月1日が今のようになったんですね。

元々は冬至が1月1日だったのかもしれまません。

時系列でいくと

暦を作ったときは冬至を1月1日とした。
宗教的な関係から春分の日を3月21日と決め重視した。
春分の日が太陽横径の0度とずれが生じた。
春分の日(3月21日)を太陽横径の0度に合わせた。
1月1日が冬至からずれた。

というのが1月1日に決まった理由なのではないせしょうか。

まとめ

1月1日が意味のない日だったとは驚きました。

それでも1月1日の元旦の日に、各国では独自な祝い方があるようです。

また、暦の歴史を調べていくうちにいろいろなことが分かりました。

1月や2月などの月の英語の語源も分かりました。
月名を英語になおせば英語の月名にそのままなります。

また毎月の日数が今のようになったかも分かりましたね。
権力者の好き嫌いや見栄でやっているのもありました。

太陽暦がエジプトで発祥したにも関わらず今の暦のがローマでできたと言うのも興味深いです。


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